第 4 問   次の問い(A ・ B)に答えよ。(配点  35)

 

 

A    次の文章はある説明文の一部である。この文章とグラフを読み、下の問い (問 1〜4) の

       35       〜        38       に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の ① 〜 ④ のうちから一つずつ選べ。

 

 

本文省略 

 

 

問1  In Figure 1, which of the following do (A), (B), (C), and (D) refer to?          35       

 

①  (A)  Australia            (B)  Chile            (C)  Mexico               (D)  South Africa

②  (A)  Australia            (B)  Mexico         (C)  South Africa      (D)  Chile

③  (A)  South Africa      (B)  Chile             (C)  Australia            (D)  Mexico

④  (A)  South Africa      (B)  Mexico          (C)  Australia           (D)  Chile

 

正解: ②

 

グラフを交えた長文の説明を読み解く問題。必要とされる情報を的確に探し出す問1、問2、文章全体の概略を素早く把握する問3、そして文脈を理解して文章の続きを予測する問4という構成になっている。文章読解に必要な要素をバランスよく盛り込んだ構成といえる。

 

問3は全体の内容が正しく理解できないと正解が得られない問題である。難易度は高めで、まとまった文章を読むのが苦手な受験生にとっては得点するのが難しいと思われる。それに対して、問1、問2、問4は設問に関係するパラグラフだけ理解できれば正解が得られるようになっている。

 

特に問1、問2はコツをつかめば正解するのは難しくないので、長文問題に苦手意識を持っている人もあきらめずに頑張っていただきたい。

 

問1 図1において、(A), (B), (C), (D) が示しているのは下記の中のどれか。

①  (A)  オーストラリア     (B)  チリ             (C)  メキシコ                (D)  南アフリカ

②  (A)  オーストラリア     (B)  メキシコ     (C)  南アフリカ            (D)  チリ

③  (A)  南アフリカ            (B)  チリ             (C)  オーストラリア     (D)  メキシコ

④  (A)  南アフリカ            (B)  メキシコ     (C)  オーストラリア     (D)  チリ

 

長文問題で時間を節約するためには、本文を読む前にまず問題文と選択肢に目を通すようにしよう。全ての選択肢が含まれているのは、第3パラグラフなのでここを理解できれば解答が得られるということがわかる。

 

この問題の段階では、第1,第2パラグラフは軽く読んで、第3パラグラフを図1、および選択肢と見比べながら精読することが的確に正解を導き出す近道である。

(あるいは第1、第2パラグラフは第一文(トピックセンテンス)だけを読むようにしても良い。第3問 B の解説でも述べたが、1つのパラグラフには1つの主題があり、その内容はトピックセンテンスに集約されている。各パラグラフのトピックセンテンスを読んだだけでも、文章全体の概要をつかむことができる)

 

第3パラグラフでは、アメリカが様々な国や地域からオレンジを輸入していることが述べられている。メキシコからは長い間輸入を続けている (Mexico is a longtime source) が、南半球からも多く輸入されるようになった。オーストラリアは最初の南半球の例 (Australia was the first such country) である。オーストラリアに続いたのが南アフリカ (Australia was followed by South Africa) で、最近ではチリもそれに続いた(most recently by Chile as well)、ということが述べられている。

 

※ "by Chile as well" は、"Australia was followed by Chile as well" を省略したものである。「オーストラリアは、 (南アフリカに後追いされ) 最近ではチリにも後追いされた」という意味。

 

以上より、1990年からグラフに含まれている縦線 (B) がメキシコで、1992年に初めてグラフに加わった黒 (A) がオーストラリア、1999年に加わった斜線 (C) が南アフリカ、そして最後(2009年) にグラフに加わった 灰色 (D) がチリであることがわかる。したがって ② が正解である。

 

 

※ 問題とは関係ないのであまり気にする必要はないが、理解を深めるために第2パラグラフについて説明を補足する。

 

このパラグラフは生鮮果物輸入の急速な増加によるアメリカ市場への多面的な影響について書かれているはずだが、突然オレンジの具体例が述べられる。更に次のパラグラフ以降ではオレンジのみに論点が絞られ、本来の多様な生鮮果物輸入からそれてしまう。明らかにこのオレンジの具体例から話が転換していて違和感がある。

 

この不自然な文章展開の原因は出典を読むことで判明する。センター試験用に書き換えられた本文は、元々の報告書 "Imports Contribute to Year-Round Fresh Fruits Availability" から "Introduction" の書き出し部分と、輸入と国産の生鮮果物の関係について論じられている中の "Oranges" の部分を強引につなげたものである。そのつなぎ目が上述のオレンジの具体例である。

 

出典は下記を参照

Huang, Sophia Wu. 2013. "Imports Contribute to Year-Round Fresh Fruits Availability." Report issued by the U.S. Department of Agriculture, Economic Research Service. http://www.ers.usda.gov/media/1252296/fts-356-01.pdf

  

日本で多くの大学進学者が受けるセンター試験が意外にもこのように雑な方法で作られていることがよく分かる。

  

 

問2  According to the passage, which of the following correctly describes one difference between navel oranges and Valencia oranges?          36       

 

①  Navel oranges contain fewer seeds than Valencia oranges do.

②  Navel oranges contain more juice than Valencia oranges do.

③  Valencia oranges are more popular than navel oranges in the winter.

④  Valencia oranges are more suitable for eating fresh than navel oranges.

 

正解: ①

 

問2 本文によると、ネーブルオレンジとバレンシアオレンジの違いを一つ正しく述べているのは下記のうちどれか。

 

①  ネーブルオレンジに含まれる種はバレンシアオレンジよりも少ない

②  ネーブルオレンジに含まれる果汁はバレンシアオレンジより多い

③  バレンシアオレンジは冬にネーブルオレンジよりも人気がある

④  バレンシアオレンジはネーブルオレンジよりも生で食べるのに適している

 

設問文と選択肢を読んだ後、本文に目を通すと、第4パラグラフがこの設問に関係していることがわかる。

 

アメリカでは、代表的な種類である「ネーブルオレンジ」と「バレンシアオレンジ」が生産されている。ネーブルオレンジは種がほとんどなく、果肉が別れやすく、水分が少なく実がしまっていて、生で食べるのに最も人気がある。2010年から2012年のアメリカでのオレンジ市場の76%を占めている。一方、バレンシアオレンジは皮が薄く、たまに種が含まれている。果汁が多く、果肉は甘い。同期間で市場の24%を占めている。アメリカで一番の生産地カリフォルニアでは、ネーブルオレンジの87パーセント、バレンシアオレンジの81パーセントを超える量を生産している。

 

※ In the US, two main types of oranges are produced domestically: "navel oranges" and "Valencia oranges."

の部分は、オレンジには、バレンシア、ネーブル、ブラッド、マンダリンなどの種類があるが、アメリカでは主要な種類であるバレンシアとネーブルが生産されているという意味。

 

※ Valencia orange は頭文字が大文字で表記されるが、navel orangeは頭文字が小文字で表記されるという違いがあるので注意が必要。

 

"Navel oranges ― virtually without seeds" (ネーブルオレンジは、ほとんど種がなく) の記述と "Valencia oranges ― with thin skins, containing occasional seeds" (バレンシアオレンジは、皮が薄く、たまに種が入っていて) の記述の2箇所から①が正解であることがわかる。"virtually without seeds" (ほとんど種がない)と"containing occasional seeds" (たまに種を含んでいる) ではネーブルオレンジの "virtually without seeds" の方が種はより少ないからである。

 

ネーブルオレンジは水分が少なめなのに対して、バレンシアオレンジは果汁が多いので②は不正解である。

 

選択肢③に関連しては第4パラグラフではなく、第5パラグラフに"In earlier years, ... Valencia oranges were a popular variety when navel oranges were out of season" (かつて ... の頃は、ネーブルオレンジが旬でない時期はバレンシアオレンジが人気の品種だった) という説明がある。本文の内容が過去のこと(in earlier years) であるのに対して、選択肢は現在についての記述なので時間的にずれているが、さらに、このパラグラフの初めに下記のような記述がある。

 

"The main harvest period for domestic fresh-market oranges is from November through May, a time when California's navel oranges are in season"

(国内の生鮮市場オレンジの主な収穫時期は11月から5月で、カリフォルニア産ネーブルオレンジの旬の時期である)

 

この内容から、冬はネーブルオレンジの旬の時期であることがわかる。本文が過去のことを述べているのに選択肢が現在について述べているという食い違いに加えて、ネーブルオレンジが旬でない時期(6月から10月)は冬ではないことから、③は不正解である。

 

選択肢④については、本文にどの種類のオレンジが生で食べるのに適している (suitable) という記述は見つからないが、第4パラグラフには選択肢の内容に反して、"Navel oranges ... are the most popular oranges for eating fresh" (ネーブルオレンジは ... 生で食べるのに最も人気がある)という記述がある。生で食べるのはバレンシアオレンジよりもネーブルオレンジの方が良いと思われるので、④は誤りであると判断する。 

 

 

問3  What is the main purpose of this passage?          37       

 

①  To account for the seasonal changes in the US production of oranges.

②  To explain the differences between navel oranges and Valencia oranges.

③  To illustrate the relation between US production and imports of oranges.

④  To improve the quality of the navel oranges produced in the US.

 

正解: ③

 

問3 本文の主な目的は何か。

 

①  アメリカのオレンジ生産について季節による変化を説明すること

②  ネーブルオレンジとバレンシアオレンジの違いを説明すること

③  アメリカのオレンジ生産と輸入の関係を説明すること

  アメリカで生産されるネーブルオレンジの品質を向上させること

 

選択肢①については第5パラグラフで詳しく述べられていて、②については第4パラグラフで詳し述べられている。しかし、いずれもそれぞれのパラグラフのみにとどまっており、本文全体の目的とまでは言えない。全体としてアメリカ国内産と輸入品のオレンジについて説明されている。グラフについても、1は輸入量の推移、2は国内と輸入の関係を示すものである。したがって③が正解である。④はどこにも触れられていない。

 

※ 第1パラグラフの第1文に、

 

"US consumers have benefited from an increased volume and variety of fresh-fruit imports, particularly since the 1990s" 

(アメリカの消費者は特に1990年代からの生鮮果物の輸入量と種類の増加で恩恵を受けてきた)

 

とある。この文章全体は本来、「1990年代以降、種類と量が増加した輸入生鮮果物からアメリカの消費者がどのように恩恵を受けてきたか」ということを報告するのが目的である。しかし、試験問題で抜粋されているのはその一例であるオレンジに関する箇所である。したがって上記説明の通り③ を正解とする。

 

※ 選択肢で使われている動詞(動詞句)の account for, explain, illustrate はほぼ同じような意味である。同じ意味の言葉を何度も使う必要がある場合は、このように表現を使い分けると文章がより豊かになるので参考にしてみよう。

 

 

問4  What topic is most likely to follow the last paragraph?          38       

 

①  Export rates of other fruits from the US to the Southern Hemisphere

②  Statistics showing the seasonal changes in imports of other fruits

③  The shipping methods of navel oranges from the Southern Hemisphere

④  The variety of fruits commonly grown in the US and Mexico

 

正解: ②

 

問4 最後のパラグラフの後に続く話題として最もふさわしいのはどれか。

 

①  アメリカから南半球への他の果物の輸出割合

②  他の果物の輸入に関する季節による変化を示した統計

③  南半球からのネーブルオレンジの輸送方法

  アメリカとメキシコで一般的に栽培されている果物の種類

 

この問題は、最終段落の最終文 "This trend is similar to that seen with many other fruits as well" (この傾向は他の多くの果物の場合と似ている) により判断することができる。本文に続くパラグラフ以降で "this trend" (北半球の国から輸入されるものはアメリカで供給量が多い時期と重なるが、南半球から輸入されるものはアメリカ国内の供給量が少ない時期になる傾向) がオレンジ以外の果物にもあてはまるということを具体的に説明すると考えるのが最も妥当なので ② が正解であると判断する。

 

①は"from the US to the Southern Hemisphere" (アメリカから南半球) への輸出、となっていて、アメリカへの輸入という本文全体の内容とつながらない。③の"shipping methods" (輸送方法) は特にそれに関係する記述がないので不自然である。④ についても関連する記述がないので排除する。

 

なお、問3では本文の主な目的について"To illustrate the relation between US production and imports of oranges" (アメリカのオレンジ生産と輸入の関係を説明すること) としたが、これはあくまで、この試験問題で抜粋されている内容についてのことである。

 

問3の解説でも述べたとおり、第1段落の第1文で、"US consumers have benefited from an increased volume and variety of fresh-fruit imports, particularly since the 1990s" (アメリカの消費者は特に1990年代からの生鮮果物の輸入量と種類の増加で恩恵を受けてきた) とある。この文章はそもそも、「1990年代以降、種類と量が増加した輸入生鮮果物からアメリカの消費者がどのように恩恵を受けてきたか」ということを紹介するのが目的である、ということを忘れてはならない。第2パラグラフ以降、輸入量が増えた果物の一例としてオレンジが説明されているが、これでこの文章が終わってしまうのは大変不自然である。当然、オレンジ以外にどのような種類の果物が輸入されるようになったか(輸入される果物の種類の増加)ということが述べられるべきである。

 

以上の根拠からも②が正解であるということが裏付けられる。

 

【全訳】

  アメリカの消費者は特に1990年代以降、生鮮果物の輸入量と種類の増加によって恩恵を受けてきた。今日の食料品店では、多くの場合、果物や野菜の売り場に何十もの異なる生鮮果物が一年中陳列されているが、それは国内産の生鮮果物に加えて世界中から届けられている。

 

  生鮮果物輸入の急速な増加は、アメリカの生鮮果物市場に多くの面で影響を与えている。例えば、オレンジはアメリカ国内で生産されている主要な果物なのだが、1990年代からアメリカのオレンジ輸入量は着実に増え続けていて、数年に一度アメリカの作物が寒波に襲われた際は急激に輸入量が増加している(図1参照)

 

  アメリカ国内市場は様々な国や地域からオレンジ輸入を受け入れている。主要な供給元の中で、メキシコは長年に渡る供給国である。しかしながら、年間を通したアメリカの生鮮オレンジに対する高い需要により、特に国内のネーブルオレンジがなくなる夏の数ヶ月間は南半球の国々も主要な供給元となっている。オーストラリアはその最初の国で、アメリカ政府からネーブルオレンジの輸出許可を得た後、1990年代初期から輸出を始めている。オーストラリアに続いて南アフリカが1990年代後期に、そして最も最近ではチリも追随している。

 

  アメリカでは、主要な2種類のオレンジが生産されている。それは、「ネーブルオレンジ」と「バレンシアオレンジ」である。ネーブルオレンジは、ほとんど種がなく、果肉が別れやすく水分が少なくて実がしまっていて、生で食べるのに最も人気があるオレンジである。アメリカ産生鮮市場のオレンジの中でネーブルオレンジが占める割合は、2010年から2012年の間で76%であった。一方、バレンシアオレンジは皮が薄く、たまに種が入っていて、果汁が多く果肉は甘い。同じ期間で24%を占めていた。アメリカで一番の生鮮市場オレンジ供給地であるカリフォルニアでは、生鮮市場ネーブルオレンジの87パーセント、バレンシアオレンジの81パーセントを超える量を生産している。

 

  国産生鮮市場オレンジの主な収穫期は11月から5月で、それはカリフォルニア産ネーブルオレンジの旬の時期である。しかし、国内で生産・出荷されるオレンジの量は6月から10月にかけて著しく減少する。かつて、生鮮オレンジの輸入量がまだ国内消費量のほんのわずかだった頃は、ネーブルオレンジが生産されていないとき、バレンシアオレンジが人気のある種類だった。ところが図2が示す通り、夏の時期は南半球の国々から輸入されるネーブルオレンジがアメリカ市場で優位となった。

 

  季節による生産周期の都合で、メキシコのオレンジの大半はアメリカ市場に12月から6月に入るが、この時期はアメリカの供給量が比較的多い時期である。それとは対照的に、南半球の国々からの輸入時期は主に7月から10月で、アメリカの供給量が比較的少ない時である。この傾向は他の多くの果物とも類似している。

 

【単語】

第1パラグラフ

USユース]USA, United States of Amaricaイ、ユーイリッスイツオバリカ]の略、アメリカ合衆国の意味

consumer[コンーマァ]/kənsúːmɚ/ (消費者)、

benefitネフィットゥ/bénəfìt/ (得をする、恩恵を受ける)、

increaseインクース/ɪnkríːs/ (増加する)、

volumeリューム/vάljʊm/ (量)、

varietyイエティ/vərάɪəṭi/ (種類、多様性)、

freshッシュ/fréʃ/ (新鮮な、生鮮)、

importンポートゥ/ˈɪmpɔɚt/ (輸入、輸入品)、

particularlyティキュラリィ/pɚtíkjʊlɚli/ (特に)、

sectionクション/sékʃən/ (区域、部門)、

groceryウスリ/gróʊs(ə)ri/ (食料品店)、

dozenズン/dˈʌzn/(ダース、12コ)

 

※ 日本語の「ダース」とは発音が大きく違うので注意が必要。

※ dozens of 〜 で「数ダースの」の意味。1ダースは12コなので、「数ダースの」とは正確には24コ、36コ、48コ ... の意味だが、日本語に訳す際は「数十の、何十もの」とすれば良い。

 

displayディスプ/dɪsˈpleɪ/ (陳列する)、

all year aroundーリヤウンドゥ(一年中)、

globeウブ/glóʊb/(地球)、

domesticスティック/dəméstɪk/(国内の)、

 

第2パラグラフ 

rapidピッドゥ/rˈæpɪd/(急速な)、

growthウス/gróʊθ/(増加、伸び)、

affectェクトゥ/əfékt/(〜に影響を与える)、

aspectスペクトゥ/ˈæspekt/ (状況、側面)、

marketーケットゥ/mάɚkɪt/ (市場)、

orangeーレンジ/ˈɔːrɪndʒ/ (オレンジ)、

leadingーディング/líːdɪŋ/ (主要な)、

domesticallyスティカリ/dəméstɪkəli/(国内で)、

grownウン/gróʊn/ (育てられた、生産された、増大した)   grow/gróʊ/ (〜を育てる、増大する)の過去分詞

steadilyディリ/stédəli/ (着実に)、

occasionalイジョナウ/əkéɪʒ(ə)nəl/ (時折の)、

suddenッンン/sˈʌdn/ (突然の、急激な)、

 

※ sudden deathッンン(突然死) を日本語では「サドンデス」と発音するが、"sudden" と「サドン」は発音がかなり違うので注意が必要。

 

cropップ/krάp/ (作物)、

experienceエクスリアンス/ekspí(ə)riəns/ (〜を経験する)、

freezingーズィン/frízɪŋ/ (凍るような)、

weatherウェザァ/wéðɚ(天候)、

 

第3パラグラフ

receiveスィーブ/rɪsíːv/ (受け入れる)、

variousリアス/vé(ə)riəs/ (様々な)、

regionジョン/ríːdʒən/ (地域)

 

※ 国際的に国 (country) として承認されていない領域を地域(region) と表現することがある。本文では、そのような意味で使われている。台湾や香港、アメリカ合衆国領プエルトリコなどが"region" の例である。

 

majorイジャア/méɪdʒɚ/ (主要な)、

supplierサプイア/səˈplaɪə/ (供給者)、

longtimeングタイム/lɔ́ŋtàɪm/(長年の)、

sourceース/sˈɔɚs/ (もと、供給源)、

due toデュトゥ(〜のために、〜が原因で)、

demandディンドゥ/dɪmˈænd/ (需要、要求)

throughoutスルーウトゥ/θruːάʊt/ (〜の間中ずっと)

 

※ "throughout the year"スルーウッズィヤー で「一年中」の意味

 

hemisphereミスフィア/hémɪsfìɚ/ (半球)

 

※ the Southern Hemisphere[ザザンミスフィア(南半球)

 

especiallyエスシャリ/espéʃəli/ (特に)、

duringデューリン/d(j)ˈʊ(ə)rɪŋ/ (〜の間中)、

navel orangeイブウーレンジ(ネーブル、ネーブルオレンジ)、

availableイラブウ/əvéɪləbl/ (手に入る、利用できる)、

obtainアブイン/əbˈteɪn/ (獲得する)、

permissionパァッション/pɚmíʃən/ (許可)、

governmenバメントゥ/gˈʌvɚ(n)mənt/ (政府)、

exportエクスートゥ/ekspˈɔɚt/ (輸出する)、

followフォロウ/fάloʊ/ (〜を追いかける)

recentlyースントゥリィ/ríːsntli/ (最近)

 

第4パラグラフ

Valencia orangeンスィアーレンジ(バレンシアオレンジ)

※ 頭文字の"v" は常に大文字なので要注意

 

virtuallyーチュアリィ/vˈɚːtʃuəli/ (ほとんど、事実上)、

seedスィードゥ/síːd/ (種)、

fleshッシュ/fléʃ/ (果肉、肉)

 

※ 「新鮮な」という意味のfreshッシュ/fréʃ/ と発音が非常によく似ているので注意が必要。"flesh" (果肉)と"fresh" (新鮮な) の違いは "l" と"r" の発音の違いで、"l" は舌先を上前歯の歯茎に押しつけて発音するのに対して、"r" は舌を口の中のどこにもつけずに発音する。"r" の場合は、その前に軽く「ウ」のような発音を入れてッシュのようなイメージでやるとうまく発音できる。(「ウ」の発音を入れると舌が口の中のどこにもつかなくなる)

 

この2つの発音 ("l" と"r") はどちらも日本語では「ら行」で、同じ発音として認識される。日本人にとっては判別するのが非常に難しいので、自分で何度も繰り返し発音して、ネイティブ・スピーカーの発音を何度も聞いて体に染み込ませて慣れるしかない。子供のころから慣れていれば当然違うということが身についていることでも、外国語として勉強すると習得するのが難しいということがわかる。

 

少し違う例ではあるが、日本人にとっては、「おばさん」と「おばあさん」は明確に別の単語であり、別の発音として認識されるが、中国人にとってはこの二つの判別は非常に難しいとされる。日本人にとって"r" と"l" が同じ「ら行」として認識されるのと同じように、中国人にとっては「ば」と「ばあ」は同じ発音と認識される。ネイティブ・スピーカーには簡単に思えることでも、外国語として習得しようとすると難しいということがよく分かる。

 

separateパレイトゥ/sépərèɪt/ (別れる、離れる)、

firmファーム/fˈɚːm/ (しっかりした、引き締まった)、

wateryウォータリィ/wˈɔːṭəri/ (水気の多い)、

popular [ピュラァ/pάpjʊlɚ/ (人気のある)、

shareシェ/ʃéɚ/ (市場占有率)、

comparisonコンラスン/kəmpˈærəsn/ (比較)

 

※ "in comparison" で、「比較して」、「一方」の意味

 

skin/skín/ (皮)、

containコンイン/kənˈteɪn/ (〜を含む)、

occasionalイジョナウ/əkéɪʒ(ə)nəl/ (時折の)、

juicyジュースィ/dʒúːsi/ (水分、果汁の多い)、

sweetウィートゥ/swíːt/ (甘い)、

account forウントゥフォ(〜の割合を占める)、

percentントゥ/pɚsént/ (パーセント、百分率)、

periodリアッドゥ/pí(ə)riəd/ (期間、1区切り)、

supplierサプイア/səˈplaɪə/ (供給者)、

produceプロデュース/prəd(j)úːs/ (生産する)、

 

第5パラグラフ 

harvestービストゥ/hάɚvɪst/(収穫)、

in seasonインスィーズン (旬で、食べごろの)、

shipップ/ʃíp/ (〜を輸送する)、

 

※ "ship" とは元々「船」という意味の名詞、あるいは「(船で) 〜を輸送する」という意味の動詞だが、そこから派生してトラックや飛行機で輸送することも意味するようになった。本文では、アメリカ国内での輸送なので空輸、もしくは陸輸の意味だと思われる。

 

significantlyスィグフィカントゥリィ/sɪɡnɪ́fɪkəntli/ (著しく)、

portionーション/pˈɔɚʃən/ (一部)、

out of seasonウロブスィーズン (旬でない、季節はずれで)、

 

※ "in season" (旬で、食べごろの) とは逆の意味。"in season" と違って、"out" と "season" の間に"of" が入るので注意が必要。

 

第6パラグラフ 

relativelyラティブリィ/réləṭɪvli/ (比較的、相対的に)、

contrastントゥラストゥ/kάntræst/ (対照、対比)

 

※ "in contrast" で「対照的に」の意味

 

trendトゥンドゥ/trénd/ (傾向)

 

B    次のページの美術館に関するウェブサイトを読み、次の問い (問 1 〜 3)の       39       〜 

       41       に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の① 〜 ④ のうちから一つずつ選べ。

 

 

問1  Kazuko, a 19-year-old shop assistant, wants to participate in a museum actively but is only free on weekday evenings.  Which actively will she most likely choose?         39          

 

①  Comprehensive tour

②  Drawing class

③  Photography workshop

④  Short tour

 

正解: ②

 

広告を見て知りたい情報を素早く探し出す問題。生活の中で必要とされる能力を問う内容になっていて、TOEICで採用されている形式をまねたものと思われる。この問題に対応するコツは答えに直結する情報を素早く探しだすことにある。逆に言うと答えと関係ないところは切り捨てることが重用である。

 

本文の中から必要な情報とそうでない情報を的確に見分けるためには、問題文を丁寧に読んでどういう答えが要求されているかを正しく理解することが肝心がある。

 

問1 19才の店員、カズコは美術館の活動に参加したいと思っているが、平日の夕方しか時間がない。彼女が最も選択しそうな活動はどれか。         39          

 

①  総合ツアー

②  絵画教室

③  写真研修会

④  短時間ツアー

 

19才の大人が平日の夕方に参加できる活動を探すと、18才以上の大人が月曜日の午後7時に参加できる "Drawing class" (絵画教室) のみである。したがって ② が正解である。

 

表の中の一番右の列で曜日と時間を、左から2番目の列で年齢を確認する。左から2列目の数字は年齢のことだと明示されていないが、Adult (大人)、Student (生徒)、Child (子供) と区別されているので年齢のことだと推測できる。"18 +" (エイティーンプス) は「18才以上」の意味。

 

① の Comprehensive tour は午前10時のみなので不可、③ の Photography workshop は大人は日曜日しか参加できないので不可。④ のShort tour は朝9時と午後2時なのでやはり参加できない。 

 

 

問2  A retired couple and their 6-year-old grandchild wish to participate together in a weekday afternoon actively.  Which actively will they most likely choose and how much will they pay in total?         40       

 

①  Comprehensive tour, $20

②  Comprehensive tour, $40

③  Short tour, $20

④  Short tour, $28

 

正解: ③

 

問2 退職した夫婦と6歳の孫が一緒に平日午後の活動に参加することを望んでいる。彼らが最も選択しそうな活動はどれで、料金は合計いくら支払うか。

 

①  総合ツアー、20ドル

②  総合ツアー、40ドル

③  短時間ツアー、20ドル

④  短時間ツアー、28ドル

 

平日午後に大人と6歳の子供が同時に参加できるのは Short tour のみである。Short tour は毎日朝9時と午後2時の1日2回実施され、大人と子供が同時に参加できる。

 

Shourt tourのプログラム料金は料金表より大人が1人10ドル、6歳以下の子供は無料であることがわかる。表のすぐ上にAdmission Fee (入場料) は1人5ドル、6歳以下の子供は無料と書いてあるが、表の下の Notes (注意) にtour, classes, workshop の料金は入場料込みと記されている。"6 and under" は「6歳とそれよりも下」で「6歳以下」という意味。逆に「6歳とそれよりも上(6歳以上)」は"6 and over"となる。

 

以上より③が正解となる。

 

①、② のComprehensive tour は火曜日と土曜日の午前10時なので午後を希望しているこのグループは参加することが出来ない。料金は上記の通りなので28ドルの ④ は排除される。

 

 

問3  Which of the following is true according to the website?         41       

 

①  Advance booking is not necessary for "Art Talks."

②  Comprehensive tours are held every day.

③  The admission fee is not included in the fees of tours.

④  There are lectures given by amateur artists.

 

正解: ①

 

 

問3 ウェブサイトによると次の中で正しいのはどれか。         41       

 

①  「アート・トーク」は事前予約が不要

②  総合ツアーは毎日行われている

③  入場料はツアーの料金に含まれていない

④  アマチュアアーティストによる講義が行われている

 

Notes (注意) の3項目めに"Art talks" について "No reservation or additional fee is required" (予約や追加料金は不要) とあるので ① が正解である。

 

② は、Program fees (プログラム料金) の表に火曜日と土曜日に実施されていることが記されていて、毎日行われていないことがわかるので不正解。③ はNotes の1項目めにthe fees for tours, classes, workshops (ツアー、教室、研修会の料金) にadmission fee (入場料)が含まれると書いてあるので不正解。④ は本文の最後の方に "lectures by professional artists and critics" (プロのアーティスト及び評論家による講義) とあり、アマチュアではなくプロのアーティストが講義することがわかるので不正解である。

 

※ 問題文に "according to the website" (ウェブサイトによると) とあるが、本文がウェブサイトから引用したものであるということは、Notes の中の "Sign up     here    " (    ココ    からお申し込み下さい) と"click     here    " (    ココ    をクリック) の2箇所の記述から想像することができる。

 

 

 

本文省略 

 

 

 

【全訳】

  オクタゴン美術館 OMA

 

オクタゴン美術館 (OMA) は絵画、彫刻、写真などの現代芸術を特徴とする展示会やプログラムを提供しています。1972年にオクタゴン財団によって設立され、多数の常設展示品と膨大な収集品を保有し、特別展示やプロの芸術家や評論家による公演、児童向けの教室、専門家が案内するツアーなども実施しています。

 

 

入場料:1人5ドル(6歳以下の子供は無料)

プログラム料金

短時間ツアー 

(90分)

大人 (18歳以上) 10ドル

1日2回

午前9時、午後2時

生徒 (7歳 - 17歳) 8ドル
子供 (6歳以下) 無料
 総合ツアー

(3時間)

大人 (18歳以上) 20ドル

火曜日、土曜日

午前10時

生徒 (7歳 - 17歳) 15ドル
子供 (6歳以下) 無料

絵画教室

(90分)

大人 (18歳以上) 15ドル

月曜日、午後7時

生徒 (7歳 - 17歳) 8ドル

水曜日、午後4時

子供 (6歳以下) 無料

水曜日、午前10時

写真撮影研修会

(2時間)

大人 (18歳以上) 17ドル 日曜日、午後7時
生徒 (7歳 - 17歳) 12ドル 日曜日、午前10時

 

注意:

 − ツアー、教室、研修会の料金には入場料が含まれています。

 − ツアー、教室、研修会の応募は1週間以上前に    ココ    からお申し込み下さい。

 − 隔週土曜日、OMAホールにゲスト講演者を招いて大人対象の「アートトーク」も提供

  ております。予約、追加料金は不要です。今月の予定は    ココ    をクリック。

 

 【単語】

museumミューズィーアム/mjuːzíːəm/ (博物館、美術館)、

artートゥ/άɚt/ (芸術、美術)、

exhibitionエクスィション/èksəbíʃən/ (展示会)、

programウグラム/próʊgræm/ (プログラム、予定、要項)、

featureフィーチャァ/fíːtʃɚ/ (〜 を特徴づける、〜を呼び物にする、〜を特集する)

 

※ この単語は発音に注意が必要。簡単そうに思えるが、"future"フューチャァ/fjúːtʃɚ/ (未来) と混同する人もいるので違いを意識しよう。

日本語でよく、「〜 をフィーチャーした ... 」、「雑誌で 〜 がフィーチャーされる」などと使われることがあるが、テレビなどで間違って「フューチャーされる」と言っていることもある。

 

contemporaryコンンポラリ/kəntémpərèri/ (現代の、同時代の)、

paintingインティン/péɪnṭɪŋ/ (絵画、水彩画、油絵、ペンキ塗装)、

sculptureウプチャァ/skˈʌlptʃɚ/ (彫刻)、

photographフォウログラーフ/fóʊṭəgr`æf/ (写真)、

establishエスブリッシュ/ɪstˈæblɪʃ/ (設立する)、

permanentーマネントゥ/pˈɚːmənənt/ (常設の、永続的な、長持ちする)

 

※ 人工的に髪を縮毛にしたり、くせ毛を伸ばしたりすることを日本語で「パーマ」と言うが、これは英語の "a permanent wave" からきている。"a permanent wave" とは言葉通り訳すと「長持ちするウェーブ」という意味。

 

exhibitエグズィビットゥ/egzíbɪt/ (展示品)、

offerーファ/ˈɔːfɚ/ (提供する)、

specialシャウ/spéʃəl/ (特別の)、

lectureクチャァ/léktʃɚ/ (公演)、

professional[プロフェッショナウ/prəféʃ(ə)nəl/ (プロの、専門職の)、

artistーティストゥ/άɚṭɪst/ (芸術家)、

critic[クティック/kríṭɪk/ (評論家)、

tourトゥアー/tˈʊɚ/ (ツアー、見学、周遊、小旅行)、

guideイドゥ/gάɪd/ (案内する)、

specialist[スシャリストゥ/spéʃ(ə)lɪst/ (専門家)、

admission[アドゥッション/ədmíʃən/ (入場、入会、入学)

 

※ "admission" は、動詞 "admit" (入れる、認める、許す) の名詞形

 

feeフィ/fíː/ (料金、手数料、謝礼)、

adult[アルトゥ/ədˈʌlt/ (おとな、成人)、

comprehensive[コンプリンスィブ/kὰmprɪhénsɪv/ (総合的な、包括的な、理解力のある)

 

※ 動詞形の "comprehend" は「〜を理解する、〜を含む」という意味

 

drawing[ドゥーイン/drˈɔːɪŋ/ (描画、デッサン)

 

※ "painting" が色付けして水彩画、油絵などを描くのに対して、"drawing" は線で絵を描くという違いがある。

 

photography[フォグラフィ/fətάgrəfi/ (写真撮影)、

workshopークショップ/wˈɚːkʃὰp/ (研修会、勉強会、作業場)、

include[インクードゥ/ɪnklúːd/ (〜を含む)、

sign up[サイップ(申し込みする)、

leastーストゥ/líːst/ (最も小さい)  "little" の最上級

 

※ at least[アッーストゥで「少なくとも」の意味

 

advance[アドゥンス/ədvˈæns/ (進行、前進)

 

※ in advance[イナドゥンスで「前もって、あらかじめ」

 

invite[インイトゥ/ɪnvάɪt/ (〜を招待する、招く)、

guestストゥ/gést/ (ゲスト、招待客)、

audienceーディエンス/ˈɔːdiəns/ (聴衆、観客)、

every otherブリザァ(一つおきの)

 

※ "every other week" で「一週おきの、隔週の」、"every other Saturday" で「一週おきの土曜日、隔週土曜日」の意味

 

reservation[レザイション/rèzɚvéɪʃən/ (予約)、

additional[アディショナウ/ədíʃ(ə)nəl/ (追加の)、

require[リクイア/rɪkwάɪɚ/ (必要とする、要求する)、

schedule[スジューウ/skédʒuːl/ (予定、スケジュール)