第 2 問   次の問い(A 〜 C)に答えよ。(配点  44)

 

 

A    次の問い(問 1〜10 )の       8               17       に入れるのに最も適当なものを、それぞれ下の ① 〜 ④ のうちから一つずつ選べ。ただし、       15       〜        17       については、(   A   )と(   B   )に入れるのに最も適当な組合せを選べ。

 

 

問1  The train        8        when I reached the platform, so I didn't have to wait in the cold.

 

① had already arrived                    ② has already arrived

③ previously arrived                   ④ previously arrives

 

正解: ①

 

時制を問う問題。「私がホームに着いたとき、電車が       8       ので、私は寒い中で待たなくてよかった。」

 

電車を待たなくて済んだということは、ホームに着いたときに「電車がすでに到着していた」、または「電車がちょうど到着した」(the train just arrived)のどちらかが考えられる。選択肢には、「電車がちょうど到着した」に該当するものはないので、「電車がすでに到着していた」を正しく表現したものを選べば正解となる。

 

「私がホームに着いた」という過去の出来事より更に前に「電車がすでに到着していた」ということを表すには、過去の出来事が起こった時にすでに完了していたことを表現できる過去完了形を使う必要がある。過去完了形は"had + 過去分詞"の形をとる。したがって①が正解となる。(この問題の選択肢では、副詞 "already"(すでに) が "had"と過去分詞の間に入った形になっている)

 

②、③、④は正しい選択肢を少しずつ変えて間違いの選択肢を3つそろえただけだと思われる。深く考える必要はない。

 

arrive[アイブ]/ərάɪv/ (到着する)、 

reachーチ]/ríːtʃ/ (到着する)、

platform[プットゥフォーム]/plˈætfɔɚm/ ((駅の)ホーム)、

wait in the cold ウェイリンザコウルドゥ] (寒い中で待つ)

 

※ arriveとreach はどちらも「到着する」という意味で似ているが、arriveが自動詞で、reachが他動詞という違いがあるので注意が必要。「公園に到着する」を"arrive" と "reach" を使って表現すると、"arrive at the park", "reach the park" となる。"arrive" を使ったときは目的地の "park" の前に前置詞 " at" が必要になる。

 

 

問2        9        Tokyo has a relatively small land area, it has a huge population.

 

① Although          ② But          ③ Despite          ④ However

  

正解: ①

 

逆接表現の使い方を問う問題。「東京は比較的土地が狭い       9       、人口が非常に多い」

 

①、②、③、④は全て逆接表現で「〜だが、〜のに、〜にもかかわらず」などの意味がある。ただし、それぞれ品詞と使い方が違っていて、設問の場所に使えるのは接続詞 "Although"のみである。どれも基本的な表現なので、下の説明を確認して正しく使えるようにしておく必要がある。

 

①の"Although"は従属節(「〜であるのに」にあたる部分)の前に付く接続詞。

Although Tokyo has a relatively small land area, it has a huge population.

(東京は比較的小さい土地を持っているのに、巨大な人口を持っている = 東京は比較的土地が狭いのに、人口が非常に多い)

 

②の"But"は文と文(または節と節など)をつなぎ、その前後の対照を示す。

Tokyo has a relatively small land area, but it has a huge population.

(東京は比較的土地が狭い、人口が非常に多い)

 

③の"Despite"は前置詞で、後続する名詞節 (its relatively small land area)と一緒になって「〜にもかかわらず」という意味を表す。

Despite its relatively small land area, Tokyo has a huge population.

(その比較的小さな土地にもかかわらず、東京は巨大な人口がある = 土地が比較的狭いにもかかわらず、東京の人口は非常に多い)

 

"Despite"は①の"Although"と同様、文頭で使われるが、"Despite"は接続詞ではなく前置詞なので、後に名詞または名詞節が続く。したがって設問の場所には使えない。

 

④の"However"は接続副詞で、後続する文の中で使う。

Tokyo has a relatively small land area.  However, it has a huge population.

(東京は比較的土地が狭い。しかし、人口が非常に多い)

 

relativelyラティブリ]/réləṭɪvli/ (比較的に)、hugeヒュージュ]/hjúːdʒ/ (巨大な)、

populationピュレイション]/pὰpjʊléɪʃən/ (人口)

 

 

問3  Children        10        by bilingual parents may naturally learn two languages.

 

① bringing up                                 ② brought up     

③ have brought up                       ④ were brought up

 

正解: ②

 

分詞による名詞の修飾を問う問題。「二カ国語を話す両親によって       10       子供は自然に二ヶ国語を話せるようになるかもしれない」

 

設問の箇所に入れて述部 "may naturally learn two languages" (自然に二ヶ国語を話せるようになるかもしれない)に対する主部 (名詞節)を作ることができるのは②のみである。

"Children brought up by bilingual parents"で「バイリンガル(二ヶ国語を話す)の両親によって育てられた子供」という意味の名詞節になる。

 

①を設問の箇所に入れると、"Children bringing up" (〜を育てる子供)となる。"bringing up" (育てる)の後にその目的語 (例えば "cats"など) が必要になるので "by"を続けることはできない。

"Children bringing up"を使って次のような文を作ることができる。正解との違いをよく理解しよう。

 

※ "Children bringing up"は「〜を育てている子供」、"Children brought up by"は「〜によって育てられた子供」

 

Children bringing up small animals may naturally learn the importance of life.

(小動物を育てている子供は自然に命の大切さを学ぶかもしれない)

 

③を設問の箇所に入れると、"Children have brought up" (子供が〜を育てた)となる。"brought up"の後には、①と同様、その目的語が必要になるので "by"を続けることはできない。次の例文と正解分の違いをよく理解しよう。

 

The children have brought up a puppy.  (その子供たちが子犬を育てた)

 

④を設問の箇所に入れると、"Children were brought up" (子供たちが育てられた)となり、その後に

by +育てた人(両親) で一つの文が完結する。したがって述部 "may naturally learn two languages"に対する主部になることはできない。次の例文と正解文の違いをよく理解しよう。

 

The children were brought up by bilingual parents.  (その子供たちはバイリンガルの両親に育てられた)

 

bilingual[バイングアウ]/bὰɪlíŋgwəl/ (二ヶ国語を話す) ※日本語との発音の違いに要注意

naturallyチュラリ]/nˈætʃ(ʊ)rəli/ (自然に)、

languageングウェッジ]/lˈæŋgwɪdʒ/ (言葉)、

bring up[ブップ](育てる)

 

 

問4  My sister was not a serious high school student, and        11       .

 

① either I was                                 ② either was I     

③ neither I was                            ④ neither was I

 

正解: ④

 

否定の同調表現を問う問題。「私の姉はまじめな高校生ではなかったし、       11       

 

問題文だけ見ると空欄には自由にいろいろな内容(例えば、「いつも遊んでばかりだった」、「今も真面目ではない」など)を入れることができそうだが、選択肢を見ると、「私もだ(私も真面目な高校生ではなかった)」ということを正しく表現している選択肢を選ぶ問題であることがわかる。

 

問題文には否定の "not" が使われているので、空欄も「〜ない」という否定の内容であると判断する。したがって否定表現の "neither" が含まれる③か④が正解であるとわかる。さらに、"neither"が文頭に現れてその後が倒置されるので、"I was"ではなく"was I"となる。したがって④の"neither was I"が正解となる。

 

"neither was I" と同じ意味を"I was not either"と表現することもできる。また、設問では"not"を含んだ否定文になっているが、肯定文の場合は "neither was I" の代わりに "so was I" となる。

 

My sister was a serious high school student, and so was I.

(私の姉は真面目な高校生だったし、私もそうだった)

 

seriousスィリアス]/sí(ə)riəs/ (まじめな)、

neither was I ニーザーワイ](私も〜ない)

 

 

問5  Before the movie begins, please        12        your mobile phone is switched off.

 

① keep          ② make sure          ③ never fail          ④ remind

 

正解: ②

 

「〜を確認する」という念押し表現を問う問題。「映画が始まる前に携帯電話の電源が切れていることを       12       

 

各選択肢はそれぞれ以下のような意味があり、正解文、またはそれに近い文を作ることができる。

 

① keep (〜の状態にしておく、〜の状態を保つ)

 

keep + 目的語 + 補語(目的語の状態)の形で

「目的語」(your mobile phone)を「補語」(switched off)の状態にしておくという意味を表す。

 

例 Please keep your mobile phone switched off during the movie.

  (映画中は携帯電話の電源を切っておいて下さい)

 

"please keep your mobile phone switched off"のように、問題文の"phone"と"switched off"の間に"is"がなければ、文の形としては空欄に"keep"を入れることもできる。ただし問題文は"Before the movie begins"となっており、「映画が始まる前は携帯電話の電源を切っておいてください」(映画が始まった後は電源を入れてもかまわない)という意味になってしまう。一般常識から外れた内容になる。

 

いずれにしても、"keep your mobile phone is switched off"という形は文として成り立たないので不正解である。

 

② make sure (〜であることを確認する)

 

make sure (that) 〜 の形で、(that) 〜 であることを確認するという意味を表す。

設問では"that"が省略された形になっている。下記の文が正解となる。

 

Before the movie begins, please make sure (that) your mobile phone is switched off.

(映画が始まる前に携帯電話の電源が切れていることを確認して下さい)

 

③ never fail (〜 するのを失敗しない = 必ず〜する)

 

never fail to do の形で、「必ず〜する」という意味を表す。

 

例 Before the movie begins, please never fail to switch off your mobile phone.

  (映画が始まる前に必ず携帯電話の電源を切って下さい)

 

"never fail"の後は"to switch off"が続かなければならないが、設問はそうなっていない。したがってこの選択肢は不正解である。

 

④ remind (<人に> 〜 することを思い出させる)

 

remind + 人 + to do の形で、<人に> 〜することを思いださせるという意味を表す。

 

 Before the movie begins, please remind me to switch off mobile phone.

  (映画が始まる前に、携帯電話の電源を切ることを私に思い出させて下さい)

 

設問文の形にはあてはまらないので、この選択肢も不正解である。

 

mobile phoneモーバイウフォウン(携帯電話)、

switched off[スウィッチトーフ](電源が切れた)

 

 

問6  We have made good progress, so we are already        13        schedule.

 

① ahead of          ② apart from          ③ far from          ④ out of

 

正解: ①

 

位置関係を表す副詞 + 前置詞で作業などの進行具合の表現を問う問題。

「私たちはとてもはかどったので、すでに予定よりも       13       

 

前半の「私たちはとてもはかどった」の後に順接の接続詞 "so" (〜なので、〜だから) が続いてることから、後半は前半の内容から順当に予想される内容が続く。

 

① "ahead of"[アロブ]は、空間的に「〜の前方に」という意味がある。

 

 A dog was running ahead of me. (私の前を犬が走っていた)

 

また、時間的に「〜より早く」という意味があり、これがこの問題の正解となる。

 

"we are already ahead of schedule" (私たちはすでに予定よりも進んでいる)

 

② "apart from" [アパートゥフム]は空間的に「〜から離れて」という意味と、一部の例外を除外する「〜は別として」などの意味がある。

 

例 I live apart from my family. (私は家族と離れて住んでいる)

例 Apart from baseball, I don't watch TV. (野球以外、私はテレビを見ない)

 

③ "far from"ファーフム]は空間的に「〜から遠くに」という意味と、「少しも〜ではない」という否定の意味がある。

 

例 My house is far from the center of the city. (私の家は街の中心から遠く離れている)

例 My English is far from perfect. (私の英語は完璧にはほど遠い)

 

④ "out of"ウロブ]は空間的に「の外へ」という意味と「〜に合っていない」などの意味がある。

 

例 He went out of the room. (彼は部屋から出て行った)

例 My computer is out of date. (私のコンピュータ(パソコン)は時代遅れだ)

※ "date"は「日付」、「時代」などの意味がある。「時代に合っていない」=「時代遅れ」という意味になる。

 

※ "out of"は上記以外にも、「〜が不足して」、「(の原因・動機)から」など、様々な意味を表す。

・We are out of water. (私たちは水が不測している)

・He asked a question out of curiosity. (彼は好奇心から質問をした)

 

progress [グレス] /prάgrəs/ (進展)、

already [オーディ]/ɔːlrédi/ (すでに)、

schedule [スジューウ]/skédʒuːl/ (予定)

 

※ イギリスでは、シェジューウ/ʃédjuːl/ のような発音をすることが多いのでイギリス英語の場合は発音の違いに注意しよう。

 

 

問7  Thanks to their        14        comments after my presentation, I felt very relieved.

 

① friendly          ② nicely          ③ properly          ④ warmly

 

正解: ①

 

接尾辞 "-ly" が付いた単語の品詞・用法を問う問題。「プレゼンテーションが終わった後の彼らの

       14       意見のおかげで私はとても安心した

 

空欄 14 は名詞"comments"の直前なので、名詞を修飾する単語を選ぶ必要がある。名詞を修飾するのは形容詞なので、選択肢の中で唯一の形容詞である"friendly"[フンドゥリ]/fréndli/(好意的な)が正解となる。

 

選択肢の中では①だけが[名詞 + ly] の形で形容詞となっていて、ほかは[形容詞 + ly] の形で副詞である。

 

nicelyイスリ]/náɪsli/ (立派に)、

properly[プパリ]/prάpɚli/ (適切に)、

warmlyウォームリ]/wˈɔɚmli/ (温かく)

②、③、④を空欄に入れると「立派に意見」、「適切に意見」、「温かく意見」となり、意味をなさなくなる。

 

thanks to [ンクストゥ] (〜のおかげで)、relieved [リリーブドゥ] /rɪlíːvd/ (安心した)

 

 

問8  (    A    ) you've completed this required class, you (    B    ) be able to graduate.         15        

 

① A : If           B : won't                   ② A : Unless     B : either was I     

③ A : Until     B : won't                   ④ A : While       B : would

 

正解: ③

 

条件付きの文の作り方を問う問題。「この必修授業を修了する(    A    ) あなたは卒業することが

でき(    B    )

 

空欄以外の箇所から、

「必修の授業を修了しなければ卒業できない」( = 必修の授業を修了すれば卒業できる)

という内容の文だと想像できる。

 

選択肢③を入れると、

「この必修授業を修了するまであなたは卒業することができない

( = この必修授業を修了すれば、あなたは卒業することができる)

という意味になり、これが正解となる。

 

until [アンティ/əntíl/ (〜まで)、won't [ウォウントゥ] = will not

 

選択肢①を入れても文としての形は成立するが、

「もしこの必修授業を修了しているなら、あなたは卒業することができない」

という意味になり、常識から逸脱した内容になるため、不正解だと判断する。

 

"required class" (必修授業)とは、通常、卒業するために修了することが課される授業なので、それを修了したら卒業できなくなるというのは常識的に想定しにくい。小説などで特殊な世界を描く場合にはそのような場面もありえるかもしれないが、①と③のどちらがより妥当かと考えると、当然 ③を選択すべきである。

 

選択肢②の"unless"は"if 〜 not"と同義である。

"Unless you've completed this required class" で、"If you've not completed this required class"

「もし、あなたがこの必修授業を修了しなければ」という意味になる。

 

ここまでは文の形になっているが、B に"either was I" を入れて、"you either was I be able to graduate" とすると形式的にも意味的にも全く不明となり、不正解と判断する。

 

選択肢 ④ を入れると、

「あなたがこの必修授業を修了している間、あなたは卒業することができる」

という意味の分からない文になるので不正解だと判断する。

 

while [イウ/(h)wάɪl/ (〜する間)

 

 

問9  Wood (    A    ) be used as the main fuel, but nowadays fossil fuels (    B    ) widely.         16        

 

① A : used to               B : are used

② A : used to               B : have been used

③ A : was used to        B : are used

④ A : was used to        B : have been used

 

正解: ①

 

"used to"「かつて〜であった」という表現の使い方を問う問題。「かつては木が主な燃料として利用されていたが、現在は化石燃料が広く利用されている」

 

"used to"で助動詞としての役割を果たし、「かつて〜であった」という意味になる。動詞 "use" との意味・使い方の違いを注意する。

 

Wood was used as the main fuel, but nowadays fossil fuels are used widely.

とほぼ同じような意味で、「かつては〜であったが、現在はそうではない」という対比を明確にするために"used to"という助動詞を主語 "wood"の後に入れている。そのため、be動詞 "was"が原形の"be"に変化している。

 

正解は選択肢 ① となり、それ以外は正しい選択肢を少しずつ変更して不正解の選択肢を作成している。深く考える必要はない。

 

試験問題の解説から少し逸脱するが、気にかかったことがあるので指摘しておく。問9の短い文の中に "used" という単語が3回も使われている。そのためにこの文は明瞭さを欠き、音読しても読みにくく、聞いても分かりにい。語彙選択に工夫がなく、良い文とは言いがたい。

 

センター試験には良質の問題が多いが、中にはこのように「試験問題のための文」と思われるものも含まれる。英語学習の役に立つべきものなのに、学習者に真似してほしくない文が混じっているのは残念である。

 

下の文は問9の文を書き換えたものである。参考のために記しておく。

 

Wood used to be the main fuel, but now it is replaced with fossil fuels.

(木はかつて主要な燃料であったが、現在は化石燃料に入れ替わった)

 

 

問10  (    A    ) so considerate (    B    ) him to come and see his grandmother in the hospital every day.  

                17       

 

① A : He is     B : for                       ② A : He is        B : of     

③ A : It is       B : for                       ④ A : It is           B : of

 

正解: ④

 

"it is 〜 of + 人"で、人の性質を表す表現について問う問題。「毎日病院に行って祖母をお見舞いするとは、彼はとても思いやりがある」

 

"it is 〜 of + 人" の 〜 の部分には、considerate (思いやりがある), kind (親切な), careless (不注意な), stupid (愚かな) など、人の性質を表す語が入る。その後に to - 不定詞  が続き、「〜 するとは」と、そのような性質だと判断した行動内容を表現する。

 

設問では、"so" (とても) が"considerate" にかかっていてその性質を強調している。(とても思いやりがある)

 

B    次の問い(問 1〜 3 )において、それぞれ下の ① 〜 ⑥ の語句を並べかえて空所を補い、最も適当な文を完成させよ。解答は      18      〜       23      に入れるものの番号のみを答えよ。

 

 

問1  Hotel clerk:     Good evening, Mr. and Mrs. Gomez.  How can I help you?

          Mrs. Gomez:   Well,                         18                                                19     

                                            ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯

                                  us how to get to the theater.

 

     ① could                                          ② if                                             ③ tell

     ④ we're                                       ⑤ wondering                               ⑥ you

 

正解: ⑤,   (④ ② ⑥ ③)

 

Hotel clerk:     Good evening, Mr. and Mrs. Gomez.  How can I help you?

                        「こんばんは、ゴメス夫妻。何かご用でしょうか」

Mrs. Gomez:   Well, we're wondering if you could tell us how to get to the theater.  

                         「ええ。劇場への行き方を教えていただけますか」

 

並べかえ問題で正解を導き出すコツは、場面をできるだけ正確に把握することと、どの選択肢が他のどの選択肢とつながるかを判断することにある。

 

hotel clerk (ホテルの応接係) がMr. and Mrs. Gomez (ゴメス夫妻) に"how can I help you?" 「何かご用ですか」と 話しかけていることから、Mr. and Mrs. Gomez がホテルにいて、何か困っている状況であることがわかる。

 

"wondering" は、〜 ing 形になっていることから、"we're" の後につながって現在進行形を作ると判断する。また、"tell" は動詞の原形なので、助動詞 "could" の後に続く。さらに、could はその前に "I", "you", "we" などの主語が必要になるので、選択肢の中で唯一それに該当する  "you" に続くことがわかる。これで、"you could tell", "if", "we're wondering" の3 つのかたまりとなる。

 

"wonder if 〜" で「〜 かどうかと思う」(〜 していただけないでしょうか) となるので、"we're wondering if" というつながりにする。

 

最後に、前半の話の流れと、後に続く"us how to get to the theater" とのつながりから正解を導き出す。

 

we are wondering if 〜 「私たちは 〜 かどうかと思っている」=「私たちに 〜 していただけないでしょうか」という丁寧な依頼の表現。

 

how to get to 〜 「〜へどうやって行くか」、theater [スィーアタ/θíːəṭɚ/ (劇場)

 

 

問2  Student:     Excuse me.  I'd like to know what we will be discussing in next week's seminar.

          Professor:   I haven't decided yet, so                         20                                               21     

                                               email.            ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯          

                             ¯¯¯¯¯¯¯¯

  

     ① by                                              ② let                                             ③ me

     ④ send                                       ⑤ the details                                 ⑥ you

 

正解: ③,   (②  ④ ⑥  ①)

 

Student:     Excuse me.  I'd like to know what we will be discussing in next week's seminar.

                 「すみません。来週のセミナー(ゼミ)で何について議論するか知りたいのですが」

Professor:   I haven't decided yet, so let me send you the details by email.  

                  「まだ決めていないので、詳細はメールで送ります」

 

会話の登場人物が student (学生) と professor (教授) なので、大学での学生と教授の会話であることがわかる。学生が教授に次週のセミナーの議題について質問して、教授がそれに対して答えているという状況。

 

"let me send you"と、"the details by (email)" というつながりをうまく作れるかどうかが正・誤の分かれ道となる。

 

"send you email" という組合せを作ってしまうとうまくいかなくなる。

 

"let" 「(人に) 〜 させる」の使い方について

"let"は会話などで非常によく使われる便利な動詞なので、いろいろな使い方を覚えておこう。

 

let me 〜 「私に 〜 させて下さい」、 「私が 〜 します」

・Let me invite you to dinner.  「夕食に招待させて下さい」「夕食にご招待します」 

・Let me introduce myself. 「自己紹介します」

 

let me know「知らせて下さい」

・Please let me know your idea about it. 「それについてのあなたの考えを聞かせて下さい」

 

let us 〜 (= let's)  「私達に〜させて下さい」 => 「一緒に 〜 しましょう」

・Let's play baseball. 「野球をやろう」

 

let me see「ええと」

 

※ 日本では、社会人向けの講習会のことを「セミナー」と英語風に言い、学生向けの少人数専門クラスのことをゼミナール(ゼミ)とドイツ語風に言うことが定着している。どちらも、英語、ドイツ語で "seminar"と表記する。

 

decide [ディイドゥ/dɪsάɪd/ (決定する)、

detail [ディーテイウ/díːteɪl/ (詳細)

※ 日本語では「ディテール」と言うが、その発音では英語として通じないので注意が必要

 

 

問3  Interviewer:     How did you change after becoming the head of such a large company?

          President:         I                          22                                                23     

                                      ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯   ¯¯¯¯¯¯¯¯

                                   my time more effectively.

  

     ① came to                                     ② manage                                    ③ need

     ④ realize                                    ⑤ the                                            ⑥ to

 

正解: ④,   (①  ⑤ ③  ②)

 

Interviewer:     How did you change after becoming the head of such a large company?

                        「このような大企業の社長になって、どのように変わられましたか」

President:         I came to realize the need to manage my time more effectively.

                        「時間をより効率的に管理する必要性を実感するようになりました」

 

Interviewer と President の会話であることから、会社の社長に対するインタビューであることがわかる。大企業の社長になった後、社長自身がどのように変わったかを尋ねられ、社長がそれに答えている。

 

選択肢中の冠詞 "the" は名詞の前に付くことから、選択肢で唯一の名詞 "need" の前にきて、 "the need" (必要性) という名詞句を作ると断定できる。"need" を名詞ではなく動詞と捉えてしまうと "the" がどこにも使えなくなってしまうので、動詞である可能性を除外することができる。

 

"came to" (〜 になる) の後には動詞の原形が続くので、"manage" か "realize" のどちらかが候補となる。

 

選択肢⑥ "to" は他の選択肢との組合せから考えて、"go to school"のような前置詞としてではなく、動詞の原形の前に付いて to-不定詞を作ると判断する。

 

ここまでで、"the need"、 "came to realize" または "came to manage"のどちらか、"to manage" または "to realize" のどちらか、というかたまりを作ることができる。

 

以上より、

・ I came to realize the need to manage my time more effectively.

・ I came to manage the need to realize my time more effectively.

 

の2つの文のうちどちらが妥当かと考え、下の文は"realize my time" (私の時間を実現する?) の部分が意味を成さないので、上の文が正解であると判断する。

 

"head" は元々「あたま」という意味だが、そこから派生して組織の長のことも意味する。問題文ではcompany (会社) の長であり、2行目に "president" と表記されていることから社長であることがわかる。

 

realize [アライズ/ríːəlὰɪz/ (実現する、実感する)、

manage [ネジ/mˈænɪdʒ/ (管理する)、

effectively [イフェクティブリ/ɪfɛ́ktɪvli/ (有効に、効率的に)

 

C    次の問い(問 1〜 3 )の会話の      24      〜       26      において、二人目の発言が最も適当な応答となるように文をつくるには、それぞれ(A) と (B) をどのように選んで組み合わせればよいか、下の① 〜 ⑧ のうちから一つずつ選べ。

 

 

問1  Maika:     How about having a campfire on the last night of summer camp?

          Naomi:    It's been very dry recently, so       24     

 

(A)   I don't think    (A)   our teachers will allow    (A)   us lighting a fire.  
(B)   I suppose (B)   our teachers won't agree (B)   us to light a fire.  

 

     ① (A) → (A) → (A)                     ② (A) → (A) → (B)                    ③ (A) → (B) → (A)

     ④ (A) → (B) → (B)                  ⑤ (B) → (A) → (A)                    ⑥ (B) → (A) → (B)

     ⑦ (B) → (B) → (A)                     ⑧ (B) → (B) → (B) 

 

正解: ②

 

マイカ:サマーキャンプの最後の夜にキャンプファイヤーをやらない?

ナオミ:最近とっても乾燥してるから、      24     

 

マイカがサマーキャンプの最後の夜にキャンプファイヤーをやることを提案し、ナオミがそれに対して否定的な意見を述べている。

 

 キャンプファイヤーをやろうと言うマイカに対して、ナオミが "It's been very dry recently" (最近とっても乾燥している) とキャンプファイヤーをやるのに適さない理由を述べていることから、遠回しにキャンプファイヤーをやらないほうが良いという趣旨の発言をしていることが予想される。

("It's been" は "It has been" の省略形。現在に至るまでずっと〜である、という継続した状態を表している)

 

そこで最初の選択肢が (A) "I don't think" であれば次の選択肢は (A) "our teachers will allow" となり、(B)  "I suppose" であれば次の選択肢は (B) "our teachers won't agree" となる、と考えられる。

前者であれば「先生たちが 〜 を許さないと思う」となり、後者であれば 「先生たちが〜に同意しないと思う」となる。どちらもここまでは正しいと判断できるので、最後の選択肢で正誤が確定する。

 

仮に (A) → (B) の組合せで、"I don't think our teachers won't agree" だとすると、否定の否定で「先生たちが〜に同意しないとは思わない」(=「先生たちが〜に同意すると思う」)となり、(B) → (A)の組合せで、"I suppose our teachers will allow" だとすると、「先生たちが 〜 を許すと思う」となる。どちらもキャンプファイヤーをやることに賛成することになるので、その前の「最近とっても乾燥しているから」という発言と食い違ってしまう。したがってこの2つの組合せは適切でないと判断する。

 

動詞 "allow" の使い方は allow + <人> + to do で、「<人> に 〜 することを許す」となるので、(A) → (A) の続きを検討すると、

 

(A) → (A) → (B)

I don't think our teachers will allow us to light a fire.

「先生たちは、私たちが火を燃やすことを許さないと思う」

 

となり、これが正解だと考えられる。

 

(A) → (A) → (A) にすると、動詞 "allow" の後に出てくる動詞の形が 〜 ing 形 (lighting) になっていて正しい形ではない。したがってこの組合せは間違いだと判断する。

 

動詞 "agree" の使い方は agree + with + <人> で、「<人> に 同意する」となる。3つめの選択肢は (A)、(B) ともに"with + <人>" の形ではないので、適切な文とならないため不正解だと判断する。

 

How about 〜 ? (〜 はどう?、〜 しない?)

recently [ースントゥリ/ríːsntli/ (最近)

 

 

問2  George:    Sometimes I feel that I am not a very good musician.

          Robin:      Come on!       25     

 

(A)   No one is    (A)   more talented    (A)   in all the other people.  
(B)   You are (B)   the most talented (B)   than you.  

 

     ① (A) → (A) → (A)                     ② (A) → (A) → (B)                    ③ (A) → (B) → (A)

     ④ (A) → (B) → (B)                  ⑤ (B) → (A) → (A)                    ⑥ (B) → (A) → (B)

     ⑦ (B) → (B) → (A)                     ⑧ (B) → (B) → (B) 

 

正解: ②

 

ジョージ:時々、僕は自分があまり良いミュージシャンではないような気がする。

ロビン: 冗談言うなよ。      25     

  

自分の音楽的能力に自信が持てず、弱音を吐いているジョージをロビンが励ましている場面。

 

ジョージの、自分はあまり良いミュージシャンではないと感じているという発言に対して、ロビンが "Come on!" (冗談言うなよ、なに言ってるんだよ)と言って、その発言内容を否定している。設問箇所は、ジョージには素晴らしい音楽の素質がある、という内容であることが想像される。(2つ目の選択肢が、(A) more talented, (B) the most talented と両方とも才能を褒める内容となっている)

 

最初と2番目の選択肢の組合せは、

・(A) → (A)  No one is more talented (より才能のある人はだれもいない)

・(B) → (A)  You are more talented (きみはもっと才能がある)

・(B) → (B)  You are the most talented (きみは最も才能がある)

 

の3つが正解の候補と考えられる。

 

(A) → (B)  No one is the most talented (最も才能がある人はだれもいない) はジョージを励ますという文脈に合わない。また、3つ目の選択肢の(A)、(B) どちらともつながらないので不正解だと判断する。

 

先の3つの候補と3つ目の選択肢の正しい組合せは、

 

(A) → (A) → (B)  No one is more talented than you.

 (きみより才能がある人はいない = きみは誰よりも才能に恵まれているじゃないか)

 

のみである。

 

(B) → (B)  (A)  You are the most talented in all the other people.

 

上記の組合せが正解だと間違えやすいかもしれないが、"most talented in" の後には、"this class" や "the world" など、集団や場所などを表す名詞が必要になる。したがって"most talented in all the other people" の部分が不正解の理由である。

 

"most talented" の後に "of all" などが続いて、

 

You are the most talented of all.  (君は全てのひとの中で最も才能に恵まれている)

 

とすれば正しい文になるが、該当する選択肢がないので対象外である。

 

※ 正解文 "No one is more talented than you." を言葉通りに訳すと、「きみより才能がある人はだれもいない」となる。この設問の文脈では、「きみは確かに才能がないかもしれないけど、他の人はもっと才能がない」と才能のなさを他の人と比較しているのではなく

 

「きみ以上に才能がある人はいない」

=>「きみには誰よりも優れた才能がある、きみが一番優れた才能に恵まれている」

 

という意味になる。したがって、後者の肯定的な表現にする方が話者の意図をより的確に理解することができる。

 

※ Robin が George に対して、"Come on!" と言っているが、このフレーズには様々な意味や用法があり、会話で非常に良く使われるので覚えておこう。

 

促す

・Come on, Jim!  We'll be there soon.

「さあ、ジム。もうすぐ到着するよ」

 

応援する

・Come on, Ichiro! 「ガンバレ、イチロー」

 

ツッコミ

・Come on!  Are you kidding?  「オイオイ、冗談だろ」

 

これら以外にもいろいろな場面で、様々なニュアンスで使われるので読んだり、聞いたりしたときによく確かめるようにしよう。

 

 

問3  Paul:      You know, Yoko, there's really nothing more I can teach our son on the piano.  He plays better

                      than I do now.

          Yoko:     Well, maybe we       26     

 

(A)   should get    (A)   anyone else    (A)   teach him.  
(B)   should take (B)   someone else (B)   to teach him.  

 

     ① (A) → (A) → (A)                     ② (A) → (A) → (B)                    ③ (A) → (B) → (A)

     ④ (A) → (B) → (B)                  ⑤ (B) → (A) → (A)                    ⑥ (B) → (A) → (B)

     ⑦ (B) → (B) → (A)                     ⑧ (B) → (B) → (B) 

 

正解: ④

 

ポール:あのさ、ヨーコ、もうピアノに関して僕が息子に教えることは本当に何もないんだ。彼は

   もう、僕よりもうまく弾けるよ。

ヨーコ:そうねえ。      26     かしら。

 

夫婦間での、今後の息子へのピアノ教育に関する会話である。

 

会話の流れと選択肢から考えると、今まで Paul が息子にピアノを教えていたが、Paul に代わってピアノを教えてくれる人を探す必要がある、という内容だと思われる。

 

get + <人> + to do で、「<人> に 〜 してもらう」という意味。"take" にはこのような用法や意味はないので、1つ目の選択肢が (A)、3つ目の選択肢が (B) であると判断する。2つ目の選択肢で、

"anyone else" と "someone else" のどちらか適切な方を選ぶ必要がある。この2つは、"anyone else" が 「(だれでも良い)他の誰か」(ピアノが弾けなくても良い)、"someone else" が「(適切な)他の誰か」という意味の違いがある。会話の中で Paul が、自分にはもう教えることがないと言っているので、より適切な他の誰かに教えてもらうべきだ、と考えていることがわかる。したがって、Paul に代わって息子にピアノを教えるのは、"someone else"となる。

 

正解は

 

(A) → (B) → (B)  (Well, maybe we) should get someone else to teach him.

(そうねえ。他の誰かに教えてもらうべきかしら)

 

となる。

 

※ 会話の初めにPaul が "you konow"と言っている。文字通り訳すと「あなたは知っている」となるが、前問中の"come on" 同様、会話の中で慣用的に様々な意味で使われる便利な表現なので覚えておこう。

 

・話を切り出す

日本語の「あのね」、「あのさ」、「ねえ」などにあたる表現。会話を始めるときに相手の気を引いて会話を切り出すときに使う。設問中の "you know" はこれにあたる。

 

・「えーと」、「あのー」などにあたる表現。適切な言葉がすぐに思いつかないときに間をとるときに使う。

Yesterday, I went to, you know, Level Five Stadium to watch a soccer game.

(昨日、サッカーの試合を見に、えーと、レベルファイブスタジアムに行ってきたんだ。)

 

・「〜 でしょ」、「〜 だよね」にあたる表現。相手が知っているとわかっていることをあえて言うときに使う表現。

You know, Valentine's Day is coming soon.

(もうすぐバレンタインデーだよね。)

 

会話では良く使われ、便利ではあるが、あまり多用すると教養がないような印象を与えてしまうこともあるので、乱用しないように注意しよう。